I can't stop loving you !!

うるうるなその笑顔 見つめちゃうのさ

POP×STEP!?TOUR 2020 終演によせて

去年のクリスマス、Sexy Zoneから贈られた「ツアー決定」のプレゼントを、約10ヶ月を経てようやく受け取ることができた。

彼らは決断の連続だっただろう。その中で緊張の糸を弛ませることなく、日々リハを重ね構成を練り直し、大学の講義をWebで受けたり、土鍋でご飯を炊いたり、「警察官になりたいんだ!」と叫んだり、水着が溶けたりしながら、いつになるか分からない"本番"へ準備を重ねてくれていた。

 

全公演中止と無観客ライブの配信が知らされたのは8月末のことだった。ようやく、初めてSexy Zoneに会えると思い日々を重ねてきたところへの報せに、感情のやり場が分からなくてひとりひっそりと泣いた。と同時に安堵した。もう開催されるか・されないか、参加すべきか・否かを考える必要がなくなったから。

配信になったことで"5人のSexy Zone"が見られるのでは…?と期待が沸々と湧き出した。「RUN」でのTHE MUSIC DAY出演、「NOT FOUND」の発売決定の知らせを経て、SO GOOD DAYで聡ちゃんの出演が確実になった。

POP×STEP!?TOURが、5人のツアーになる!菊池さんがMCの中で「巡り合わせ」と表現されていたとおり、この状況下だったから、この形で復帰ができて、ツアーに参加できたのだと思う。個人的にも、本来であれば地元公演しか入られない予定だったツアーが配信になったことで、全ステすることができた。全部が悪い方向に向かうわけじゃないってこと、Sexy Zoneが教えてくれた気がする。

 

10月29日にPOP×STEP!?TOURが始まってからの3日間は夢のようだった。会場入りした時に目前に広がる異世界の景色、鮮烈なOP映像と奇妙な能面、10ヶ月開催を待ち続けたツアーがそこにあった。

本来なら一緒に楽しむことができなかった人たちと、Sexy Zoneがくれた#で繋がりながら同じ時間と思いを共有することができたことは正直思っていたよりもずっと楽しい経験だった。開場されて開演を待つまでの高揚感は普段のライブと変わりがなくて、そういう時間も含めて"ライブ"だよなと感じたりなんかした。

元々は聡ちゃんが戻る前に開催されるはずだったツアー、4人が「聡ちゃん」の名前は出さずにいながらもSexy Zoneは5人なんだってことが至るところに鏤められていた。各所で復帰後の話を聞いたあとだから、"ファンの想像"ではなく"彼らの実際の意思"として込められた思いを感じ取ることができて、胸の奥がぎゅっとなった。聡ちゃん復帰前に普通に参戦していたら上澄みしか感じ取れなかったかもしれない。配信になって「よかった」なんて思うわけじゃないけどね。

 

パフォーマンスと演出も、終始、配信であることを意識されていたと思う。

麒麟の子でバクステ床に映し出される炎の上で4人が大きく舞う姿は、上部から撮ることで美しさが最大限に発揮されていた。

BLUE MOMENTで打ち上げ花火の光がステージ側から広がっていく様は、ペンライトが光る中では見られない光景だったと思うし、まっすぐのススメ!の教育実習生の目線カメラは配信だからできたように思う。客席から見たらメンバー全員が教育実習生の方に向いているわけで、普段ならちょっと寂しく感じそうだけれど、配信だから我々は"花束持ってひざまず"かれる側になれるんですよ……最高………

それからHAPPY ENDのたゆたう雰囲気、エフェクト、衣装も相まって90年代のカラオケ映像を思い出してしまうのだけれど、派手なダンスがない分あの見せ方は配信でより威力があるように感じた。

星の雨〜One Ability〜Spark Lightの赤衣装、多分配信じゃなかったら健人くんのスケスケに気付けなかったと思うんですよ。。。明るくなってからMELODYでJr.の肩を抱く健人くんを見ながら★ ★に気付いてしまったかもしれないわけで…それはちょっと背徳感がヤバなので……水のカーテン、動くセンステ、逆光、火花の演出のある中じゃきっと顔を捉えることで精一杯で衣装までは見られなかっただろうから、心の準備をくれてありがとうという気持ち…

そしてなにより、ラストのRUN。当初は入っていなかったRUN。ラスサビ前、5本の花道がメンカラ色で伸びていき、5人が走っていくところ、毎回涙なしには見られなかった。あの美しい花道は、俯瞰で見るから一層美しさが増すように思う。真ん中の健人くんのところに集まって、オーラスで5人肩を組んで進んで行った姿、目に焼き付いています。

 

配信でのライブはやっぱり生とは別物で、もちろん生で見ることには代えられないのだけれど、配信だからこその楽しみ方やメリットも無いわけではなくて。今、ライブ後のわたしがそう思えているのはSexy Zoneがそういうステージを作り上げてくれたからに他ならない。Sexy Zoneが5人で作り上げたPOP×STEP!?TOUR 2020を、背筋を伸ばして楽しませていただきました。素敵なクリスマスプレゼントでした、ありがとうございました。

 

早く一緒に楽しめる日が来ることを祈っています。